現在執筆中の連載小説 R15
初めての作品ですので、楽しかったり、怖かったり様々あります ぜひ、成長を見守ってあげてくださいね(^^♪ 噂の101怪談
うわさの101かいだん
この物語はホラーです。R15になっていますが、 序盤は怖くないため、全面公開しています。
あらすじ
夏には怖い話学校ではいい伝えや行っては危険な場所
怖い話を創作したくて、こんな物語があるといいなと思い作っていきます
登場人物
主人公 寺脇 のぼる 17歳
性格 優柔不断
女子学生 ゆかり 17歳
性格 やさしい
女子学生 亜紀 17歳
性格 正義感が強い
男子学生 つかさ 18歳
性格 不良で性格が悪い
女子学生 ななみ 18歳
つかさと仲がいい
噂の101怪談
1 この物語はホラーになります。
この五人がそれぞれ、怖い話をしていきます。
学生が主人公で未成年ということもあり、性格皆がみな未熟ですのでご了承ください どんな物語になるかは、、、
ふふふふ。
お楽しみいただけたら幸いです。
ある学園でのお話。
僕は(寺脇のぼる)この学園に来たときは、学校に馴染むため転校してきた。
何かが変わると思って、過去の自分を脱ぎ捨ててここへ来た。
前の学校のトラウマを消したくて、新しい人生の1ページを
送ることができると確信して新たにこの学園で生活を送る
そう意気込んでいる。
2
ある学園でのお話。
僕は(寺脇のぼる)この学園に来たときは、学校に馴染むため転校してきた。
何かが変わると思って、過去の自分を脱ぎ捨ててここへ来た。
前の学校のトラウマを消したくて、新しい人生の1ページを
送ることができると確信して新たにこの学園で生活を送る
そう意気込んでいる。
過去の出来事は、なかったことにはできない。
それほど、僕は強くない
学生生活で人格が変わって生活できる人は少ないだろう。
これは、苦しく・・・悲しく・・・
そういう人生を歩んできたものにしかわからないだろう!
うまく言えないけど、
僕は変わりたかった。何物にも縛られずに生きたい
頬杖をつく。
3
つかさ 「おい、のぼる、お前怖い話って興味あるか?」
のぼる 「いっ、いや あまり興味ないかな」
つかさは不良だがなんというか、怖いときは怖いが
あまり関わることのない人物だ。
つかさ 「ならさ、お前怪談サークルに入れよ!?」
のぼる 「えっ、僕が?」
つかさ 「だって、お前 進学希望じゃないし、
何ていうのかな 高校最後に盛り上がる話をしようと思ってさ」
鋭い目で誘おうとした。
これは長年、いじめを受けてきた感というべきかそういうのを感じる。
断ろうか悩む。
ななみ 「そうだ、そうだ、それいいよね?」
ななみというのは、つかさといつもいる女生徒の不良。
同類なのだ、感じからして茶髪で学校卒業したら水商売を始めそうな女子だ。
やはり、似た者同士が一緒にいるという典型的なことかもしれない。
ななみ 「だって、あんたさあ 転校して来てから何も部活に入ってないじゃん
だから、優しい私たちが誘ってんのよ」。
(心の声)ど、どこがだよ。
これだから、不良に関わりたくないんだよな
わかってくれ僕の気持ち。
つかさ 「あのさ、101怪談ってのをやろうと思ってる!」
のぼる (なんなんだ、その101怪談って)
のぼる 「101怪談? 100物語的なものなの?」
4
つかさ 「今は言えないけど、そもそも夜だけで101の怖い話って無理があるだろ!?」
疑心暗鬼だったが、のぼるはコクリとうなずいた。
ななみ 「もうすぐ、夏休みじゃん!?
それまで20話くらい話を作ってきてほしいんだよね」
のぼる 「20話ってき、厳しいな、そんなに簡単に思いつかないだろ」
つかさ 「亜紀に、ななみに ゆかりに俺とじゃ、1人、人数足りないんだよ。
だから、お前を誘ったの!?」
「お前、転校してきてから何もやってこなかったろ?
いい思い出と思ってさ」。
のぼる 「じゃあそれって、実話じゃなくてもいいの?」
つかさ 「おっ、結構ノリノリじゃん。ガチで怖い話するんだけど、
まっ、ほっこりする怪談話でもいいんだぜ」
確かに僕は、学校から逃げていじめにも逃げて、学生らしいこと
何もしてこなかった。
その辛さがあるからこそ、何かに挑戦したい気持ちが強かった。
しかしながら、単なる数合わせだろうけど悩む心は隠せない。
のぼる 「ちょっ、ちょっと考えさせてくれる?」
不安そうに息の途切れるような小声で答えた。
つかさ 「あーあー、冷たいね せっかく誘っているのに」
鋭い目で僕を捉える。
「お前さ、こんなにいい機会ないぞ?」
いかにも、不良が吐き捨てそうな言葉だ。
情けなそうな顔をして、落胆しているようにみえる。
5
こちらに向かってくる女性がいる
学級委員長 亜紀 「話の最中で悪いんだけどさ、あんた達無理に誘っちゃダメよ」。
亜紀 「あんたたち高校生3年でしょ、そういうのやめたら?」
ななみ つかさは、いつまで経ってもガキなんだから本当にしょうもないわね!
と悪態をついている。
そんな亜紀も怪談サークルに入っているけど
オカルトマニア 怖い話が大好きなのだ。
友人のゆかりと怖い話をするときはある
亜紀は私と彼女とは友達で子供のころからの付き合いで親友。
ゆかり 「何々? 楽しそうだね。私も混ぜてよ!」
ゆかりは優しいのだけど、天然だ!!
そこが、彼女の良さでもある怖い話にはどっぷりはまっていて、
なんというかオタクだ。
どこで仕入れてきたんだという情報まで知っていて
田舎の高校だから、こうした話は山ほどある
のぼる 「あのさ、それって夜に怪談話するやつなの?」と僕は聞き返した。
怖いことに巻き込まれるのはゴメンだけど、僕自身怖い話は好きなのだ。
本当に優柔不断な性格で、時折、僕は自分の性格が嫌気がさすときがある
6 ちょっとあんたたち!?
そんなに無理に進めたら、のぼるに悪いでしょ!!
と、彼女は怒鳴ってくれた。
ったく つかさとななみは、本当にしょうもないわね!
彼らに悪態をついている
学級委員長 話の最中で悪いんだけどさ、あんたたち無理に誘っちゃダメよ!
さすが、委員長の言葉に胸が突き刺さった。
亜紀 「べ、別に、興味を持ってくれたらでいいんだけど。
せっかくの転校生だったから、思い出として高校で何かをしたかったのよ。
悪気があったわけじゃないから、ゴメンね」
正義感が強くさすがに、委員長の言葉に僕は感動した。
ななみ 「他に誰かいないかな?
このクラスのあいつの話はつまらないし、ギャグしか言わない」
つかさ 「本当に、話が下手なのしかこのクラスにはいねぇしな」
「まじ、つまんねえんだわ、コイツらの話」
「お前は、何か興味持ちそうだから話してんだよ」
7 僕の前から立ち去る つかさとななみ
色々、頭の中で考えてみた、怖い話は好きなんだけど
人に話すときどうしたらいいのか?
ちょっと、放課後、図書館に行ってみようかな?
もちろん、僕は、喋るタイプではないしどんな話が面白いのかな
と妄想に浸っていた。
あれって、僕は何も参加するって言ってないよね?
何悩んでんだ!?
おかしくなったのかな?
いやいやいや、おかしくないだろ!!
ますます頭が混乱してくる。
今まで必要とされなかった自分がこうやって
誘ってくれてるってことはいいことなんだよな!?
誘いを断ってしまうと、
不良にしてみれば、僕という存在は格好の餌食だ。
むしろチャンスと捉えたほうがいいのだろうか?
自分という存在に価値ができるでは、
あえてしゃべりはしないが、頭の中では
色々な会話をしていた。
8 放課後になり、図書館に行くことにした。
シーンとしている
どちらかというと、僕みたいな生徒が通うのが自然だろう
勉強する人や、参考書読みたい人向けの場所。
実は、僕は勉強が苦手なのだけど(図書館)ここを利用するのは初めてだ。
それはそうと、怖い話と言っても何に手を付けたらいいのだろうか?
この図書館は、運動やらSNSやら、歴史ものが多い気がする。
一通り周りを見てから探してみよう
初心者あるあるだ。
手に取った本
(げっ、こんな本あるの?)
恋愛本を読んで興奮した!!
のぼる 「すげーーー、こんな展開ある」
先生 「静かにしてください!」
のぼる 「す、すみません」
図書室であることとを忘れていた。
いつも学校を帰ってはゲームの繰り返しの生活を送っていて
自分の知識は乏しい。
小声で(すみません、怪奇現象とかオカルトの本を探してます
どこにあるかわかりませんか?)
先生が、一番奥の棚にそれらしきものがあるよ!
そう答えた。
9 僕は、ある一冊の本を手に取った。
ページを、めくりめくり
ある場面を見ることになる
(うわー、気持ち悪い )
写真に描かれていた人体の体の内部を視覚に入る
僕は科学は苦手なのは、人間の体の部分も勉強するため
グロテスクなあまり、トラウマを抱え
勉強したくなかったのだ!
わかる人にはわかるだろう、オペなどをする人は
こんなものを見て手術するから
よほどのマニアとかじゃない限り無理だ。
こんな状況になるのなら、自分なら死を選ぶだろう!
(やめよやめよ!!)
医者志望の人 以外の人に進めるものではない
なんて、人間て愚かな生き物なのだと僕は思った。
悲しい生き物だと悟った
人体物は精神的によくないから別の話を考えよう
ありきたりな、心霊話のほうがまだできる気がした。
しかし、夏だけに怖い話はオタクの自分ですら興味はある
人間という生き物はエゴの塊何だと思う。
10 僕は、腰を落として本を眺めている
なかなか、物事に夢中になることは少ない。
きっと、自分の何かがあの時、
つかさ「今は、言えないけど!」
あの言葉が妙に引っかかる!
動物的本能だろう
本を読み進めていくうちに嬉しくなる話もどうだろう?
そんな、疑問も湧いてくる。
(みんな、どんな話作ってくるのかな!?)
(恐怖ばかりじゃ耐えられるだろうか?)
孤独に生きてきた自分の話も受けるに違いない。
前の学校でひどい仕打ちをされた話
また、ここに來る前のあの友人の話もいいかもしれない
本当は怖いけど、知ってほしいみんなに・・・・
虫を口に詰められ、クラスのマドンナに偽のラブレターを
書かされて、フラれて凄い恥をかいた。
口下手だから、あまり言い返せない
学校のカーストでは、下位の僕なのだ!
先生に助けを求めても、先生も自分の立場を失いたいがために
教師もいじめは無かったことにしている。
噂の101怪談
11 ゆかり 「あっ、のぼる何やってんの?」
のぼる 「ちょっと本を読んでたんだ。」
ゆかり 「怖い話の本だね? 何? こういうの好きなの?」
のぼる 「これは、その夏だからさ ちょっと読みたくなっちゃたんだ」
そう誤魔化そうとする。
ゆかり 「ふーん」
興味ありげに話しかけてくる
ゆかり 「もしかしてサークル参加するの?」
そう、話を切り出してきた!
彼女は、僕をみて、頭をかいて戸惑っている様子を伺える
「じゃあさ、あたしから一つ怖い話をしようか?」
のぼる (ごくり、息をのんでうなずいた)
何にしようか?考えているようだ!!
ゆかり 「怖いのがいい? それとも少し怖いのがいい?」
のぼる 「す、少し怖いやつでお願いします」
ゆかり 「じゃあ、こんなのはどう?」
小鳥のお留守番!
のぼる 「おお、それいいね!」
その話なら、なんとか大丈夫そうだ!
僕は、そう思った。
12
ゆかりは語りだした。
ある家庭で1羽のインコさんピスケがいました。
その家では男性が一人暮らしで、鳥が大好き
仕事をしてから帰ってきては、鳥と話すのが日課だった。
ピスケは「おはよう、ただいま」としゃべっては
楽しくて仕事のストレスを癒す、心の救いなのです。
おかしをあげると
(これっ、おいしい)
そうしゃべってほっこりする自分がいる
たまに、仕事が遅くなると、ピスケのことが心配になり急いで帰ります
ピスケは「おなかすいた、ごはんたべる!?」
そういって男性は、
(はいはい、わかった 今、ごはん持ってくるね)
と微笑ましい一日を送るのです。
ピスケと男性は心が繋がっており、本当にかけがえのない家族でした。
上司から叱られても、その小鳥の存在で自分という存在を認められている
気がした!
人間は誰しも、近くにそういった存在がいるとはとてもありがたいことだ。
13
しかし、ある日 この男性は家のカギを閉め忘れてしまうのです。
ガチャガチャ・・・・
一軒一軒家を調べる泥棒がいました。
慣れた手つきで、人の気配を感じ取っては手の付けられない
泥棒です。
たまたま、鍵が開いている、男性の部屋に侵入してしまったのです。
ピスケ (おまえ誰?)
急に騒ぎ出したのでした
がさがさがさ・・・・・・・
あまりのうるささから、泥棒はビックリして
(この状況をどうにかしないといけない)
そう感じ取った泥棒は、
籠に入っていたピスケを絞め殺してしまったのです。
ピ、ピピピ、ピ・・・ ピスケは息を引き取った。
鳥の死体をベットに投げる。
物色をはじめ、なんだこいつロクもの持ってないな!?
そう語り、
泥棒は何食わぬ気で逃げるようにそこから去りました。
しばらく、してから男性は家に帰りドアを開けようとした。
カチャッ!!
(あ、あれ カギ閉め忘れたかな?)
そうおもいつつ部屋に入った
そうすると、無残にもピスケの遺体が放置されている。
男性 「ピスケ? ピスケ? 何があったんだ?」
14
男性は悲しみに満ちて
「うああああああああああーーーーー」
そう叫んだ。
家族を失ったような感覚だ
ピスケ ピスケ......
部屋が荒らされている、恐らく泥棒に入られて絞め殺されたに違いない!
しかし、気が動転してしていて、それどころではなかったようだ。
それから、数日男性は悲しみをもがいていた
上司が不振に思い、男性に何があったか?
尋ねた。
男性の口から、
「実は、小鳥を一羽飼っていたんです!僕は
その鳥を家族のように可愛がっていました。」
「ある日、家のカギを閉め忘れて泥棒に入られたんですよ。
物は荒されていたけど盗まれた形跡はなかったんです」
「しかし、可愛がっていた小鳥を絞め殺されていたんです」
そういうと、上司は、 上司 「それは、辛かったな」
「じゃあ 新しい小鳥を新しく飼ったらどうだ?」
「そんな動物に思いやり持っている奴は珍しいぞ
動物を幸せにすることができるのはお前みたいなやつだ!!」
意外な答えが返ってきた
15
予想外の答えに男性はついうなずいた。
いつまでも、泣いてばかりいられない!
上司の言った言葉が気になった。
(また泥棒に入られたらな!?)
可愛がっていた小鳥に手を出されたら、僕は立ち直れるだろうか?
そんな疑問を描いていた。
ガラス越しに見る小鳥を見つめていた!
やっぱり、僕は小鳥が好きなんだ
そう思い店に入る。
店員 「あの、前にここで購入した小鳥を買った 男性ですね。」
ほほえましい笑顔で、そう僕の声をかける
男性 「ええ、実はここで買った小鳥なんですが、泥棒に入られて運悪く
絞め殺されちゃったんです」
店員 「それは、大変でしたね。実はあの小鳥のインコに兄妹がいましてね
その子が、このもう一羽なんですよ!」
男性の表情が変わる!
男性 「そうなんですか? ぜひ、そのインコ欲しいです・・・」
「大事にしますので・・・」
店員 「大丈夫ですよ、お客様なら大事に育ててくれると思いますので
喜んであなたにゆずりますよ。」
男性は笑みを隠せなかった。
16
男性は大喜びして、すぐさま購入した。
この子は、亡くなったピスケの兄妹なんだね
そう思うと、涙が溢れうれしさのあまり大泣きした。
猛スピードで家に帰ってから、
名前を考えることにした。
男性 「ピスケは兄だから、妹はピッケにしよう!!」
男性は嬉しそうに、ピッケに兄のピスケの写真を見せた
「これが、ピッケの兄、ピスケだよ。」
ピピピピピーーーーー
と小鳥のさえずりが鳴り響く!!
微笑ましく笑顔をみせた。
色々な出来事があったけど、血の繋がった小鳥をみて
僕は、幸せな時間を取り戻した気がした。
終わり
この話はフィクションであり、小鳥のインコ ピスケとの物語
いかがでしたか?
感動する怖い話
17
ゆかり 「どうだった?」
のぼる(僕は感動して涙を流した・・・)
始めは、怖い話になると思っていたが、
こんないい怪談話もあるんだと感銘を受けた。
のぼる 「なんていい話なんだ!?」
最後が輝かしくてホラーが怖いのではなく、そう信じこむ心が痛いのだ
そう思うことができた。
ゆかり 「あまり、怖い話すると自分も病むからこういう風に
以外に人を幸せにする話は、心が温かくなるよ!」
彼女は、そう言い残し手書きのメモを差し出し
僕に、紙切れを渡した。
ゆかり 「そのWEBサイト見てみたら、面白いよ!」
「じゃあね。」
その場所から、彼女が立ち去る・・・
僕は、スマホで見るなりしていたが、WEBサイトの画面が小さくて、なんか読みづらい
そこで、帰宅してからじっくりパソコンを開いて観ることにした。
ここの学校に転校して来て、何一つチャレンジしなかった僕は、
悔しくて 情けなくて
何かに挑戦したい・・・・
そういう感情が湧き出てきた。
18
帰宅した僕は、部屋に閉じこもって WEBなどを検索して、調べることにした。
色々、検索しているときに、 のぼる 「ふーー、これは自分が話すときに喋れるか?」
一つの疑問が湧きだした!
ただ、一方的に話をしていてもつまらないだろう。 話すからには、説得できるものの方が正しい。
時間が刻々と過ぎていく・・・・
のぼる 「あーーーーダメだ」
ついつい、弱音を吐いてしまう。
そういえば、ゆかりから紙切れを渡されたな!?
せっかくだから、検索してみよう そう意気込んだ。
学校では小さな画面で見ただけだったが、パソコンはモニターが大きいせいか 良く解読できそうだ。
(へーーーー、実話から怪奇現象、こんな話があるのか!?) と、ついつい感心してしまう。
19
未熟な僕だが、心をうたれる話も多い。 本物の恐怖というのは実際に体験しないとわからない。 これは、すべてのことに言える!
ここ数日、考え込んであることに気づく 実際に廃屋に行って探索してみようかな!?
物心つく年頃なのだ
何かをやってみたい好奇心は誰にでもある。
それは、僕には友達がいなく、存在意義のためでもある
相談相手はいなく、いつも孤独だった。
こんな自分を変えたい気持ちが強くて いつもと違う奇怪な行動をとることにした。
学校にいる生徒には黙って、(僕)らしくない行動をとる。 周りの人からしたらバカだと思われるだろう。 しかしながら、自分は自分のことを誇らしく思える
勇気が・・・ 目標が・・・ 希望が・・・
自分の人生に影響を与えたりするのだろう それが、僕の存在意義だと感じた。
20
明日は休みだ。 何も予定がない僕は、廃校になった学校に一人で探索することに決めた。 実家からはそう遠くない場所にある廃校だ。
のぼる 「ここなら、誰もいないし誰にも注意されない」
そうつぶやき、僕は一つの冒険にをしようとしていた。
これは、紛れもない地震が主人公にになったみたいな感覚なのだと!
のぼる 「今日は遅い、早く寝て明日に備えて探検だ」。
怖い話をの話題から遠ざかって、ピクニックに行く気分。
そう思わせる年ごろなのだろう!
その晩、ある夢を見た。
何故か、病室に僕は一人立っている
どうやら、ここはとある病院のようだ
看護師 「次、のぼるさん、診察ですよ!」
のぼる 「ぼ、ぼくですか?」
ゆっくり診察室に入る。
ドキドキしながら、病状を聞くことにした!
医者 「なんで、こんなになるまでほっといたの? 君このままだと死ぬよ」
「血圧210/130あるよ!」
のぼる 「えっ」。
冗談だろ・・・・
この間、測ったときはは130くらいだったのに。
噂の101怪談
21
医者 「じゃあ、色々 検査しましょう!」
「はい、血の採血しましょうね!」
看護師 「腕出してください」。
のぼる 「わかりました」
それと同時に腕を差し出す。
看護師 「はい、チクッとしますよ」。
(痛ってーーーーー)
しばらく血を採られて、
2分経過・・・・5分経過・・・10分経過・・・・
心配になり、僕はついつい口に出してしまった。
のぼる (あの? まだ終わりませんか!?)
看護師 「まだです。じっとしていてください!」
のぼるは、そういうものなのかな?
と納得してさらに時間が経つ
15分・・・ 30分・・・・1時間・・・・
弱り切った声で、
のぼる 「まだですか?」
かすれそうな声で、言い出した。
看護師 「まだです」
真顔で言われ、僕は意識を失った。
(あーーーー、僕は死ぬんだ!!)
恐怖と絶望の狭間で、動けないまま死を覚悟した。
22
気を失った僕は、目を覚めた。
(これは、ゆめなのか?)
夢にしてはリアルに落ち込んだ!
気の弱い僕にとってはかなりきつい
目が覚め、昨日のことを思い出した。
今日、廃屋の学校に行くんだっけ・・・・・?
のぼる 「そういえば、準備してなかったっけ・・・」
それもそのはず、昨日は思い付きで、
廃屋を探索をする漠然とした目標をたてた。
僕は計画性がない所がある
そのせいで、いつも親から、周りから怒られる。
きっと、バカなんだ。
多分、そういうところもあるのだろう!
しかし、自分の決めたことだ、これだけは譲れない
やっと自分の決めたことに挑戦するんだ。
(今の僕は誰にも止められない!!)
早速、準備をして冒険してみたい。
高校3年は、まだ子供だ
好奇心だけは人一倍ある年頃。
23
母親の声が聞こえてくる。
母親 「ご飯を食べていかないの?」
のぼる 「わ、わかった、ご飯は食べていく!」
しかしながら、僕と親は、こんな会話しかすることがなかった
不甲斐ない自分を気遣ってくれる親だが、
割と僕には無関心だ。
将来のことについても話をすることは少ない。
だから、 だから、 だから、
僕は不安な自分を取り除きたいのだ!
きっと、親自身も僕が将来、工場やどこかの大手スーパーなどに
就職するだろうと思っている。
就職のことも聞いてこないのは、僕への配慮だろう!
のぼる 「母さん、今日ちょっと出かけてくるよ友達の家に・・・」
「遅くなると思うから」
母親 「友達出来たの?」
のぼる 「そ、そうなんだ!」
(僕は嘘をついてしまった)
のぼる 「ここに、引っ越してきたから、色々な場所を紹介するって」。
母親 「それは、よかったね 友達出来たんだ!
ぜひ楽しんできなさい」
そう母は喜び、いじめを受けていた僕を知っているから うれしかったのだろう!
24 のぼる 「じゃあ、そろそろ行ってくるよ!」
母 「いってらっしゃい!」
母は僕を見送ってとても喜んでいる様子だ。
(よし、自転車で僕は走り出す)。
ネットで調べたところは、自分の住んでいるところはそう遠くない
ウキウキするこの解放感
ここは僕だけの世界な感じがした。
空気がおいしい・・・
それは紛れもない一人の世界を満喫している。
周りは草むらが多いが、かえってそれが僕の秘密基地への
道筋が僕を迎えているようだ。
それが、今後の恐怖に繋がるとも知らずに・・・・
親の転勤、引っ越しで色々な風景をみていた僕は
何故か、この土地は懐かしい故郷にも感じ取れる 土地に思えた。
束縛を嫌い、ただ眺めているだけで癒される
田舎の空気は本当に清々しい。
やはり自分にとっては、こういう土地で住むのが
正しい選択なのではないか?
と思える。
25
亜紀 「のぼる?」
横から声が聞こえてきた!
のぼる 「えっ?」
ビックリした僕は自転車を止めて、そこに立ち止まる。
亜紀 「何しようとしてるの?」
突然 僕の行動に興味を持って話しかける。
のぼる 「そのなんというかさ、転校して来てからどんな街で
、どこに何かあるのか探索しようとしてたんだ!」
とっさに、適当なことを言ってしまった。
亜紀 「ふーん、この町は結構、薄気味悪いとこ多いから 気を付けてね!」
「なんというか、廃屋の学校の跡地や経営不振になって 使われていない病院あるし」
亜紀 「謎の空き店舗というのがあって、そこに新しく建てた建物は次々に 経営者は謎の失踪をとげている」
亜紀 「近づかないほうがいいよ」
のぼる 「そ、そうなんだ」
なんか、言い当てられた気がしてゾッとした。
亜紀 「それ以外なら楽しめそうな町だと思うよ」。
26
亜紀 「そういえば、のぼるは進路どうするの?」
痛い所をつかれた。
のぼる 「僕は、高卒で就職するつもりだけど、 どの職場に就職するかは迷ってる!」
亜紀 「まあ、確かにね、若いと色々な仕事できるしね、 就職氷河期とは違うから、その辺は心配なさそうだよ」
のぼる 「亜紀はどうなの?」
亜紀 「私は、看護師になるから進学するよ!」
すごく現実的な女子だと感じる。
しっかり者だし、全然向いていると思う。
のぼる 「さすが、委員長だね!しっかり考えてるんだ!」
僕は、宙ぶらりんのポンコツにすら感じてしまう。
色々コンプレックス持っている自分には遠い存在だ。
亜紀 「今年の夏も暑いね!水分補給だけはしていってね」
とやさしい言葉を僕に告げた。
僕は目立ちたい性格ではないのだけれど、 どうしても、好奇心は人一倍強い。
亜紀 「じゃあ、探索してみてこの町を楽しんでみてね」
のぼる 「うん、わかった」。
そう言葉を言い残し、亜紀とわかれた。
27
スマホを出して廃屋の場所を確認する。
(えーと、ここを右に曲がって神社の突き当りの脇の茂道に行く)
こんなところだろう。
本当にこの町は迷路みたいな所があり、頭がよくない自分には 本当に迷子になりかねない。
蝉の声
みーーーーん
みーーーーん
みーーーーん
みーーーー。
ああ、そうだ今は夏なんだな。
普段は外に出ない僕は、この町に、いや、
何かに引き寄せられて無意識に行動しているようだ。
ほんと、自分らしくないとつくづく思う。
あれっ、道を辿っていくと同じ景色が見える、 目の錯覚かな?
しかしながら、何度も道を確認しながら
行くと、物覚えの悪い僕でも道筋が見えてきた。
少し、自分が偉くなった気がしたのだろう!
あっ、自販機がある、今日は暑いし飲み物を買って
ジュースをの缶を開けて、
ゴクゴクゴク・・・
水分に餓えたのどに、甘く冷たい水が僕に癒しをくれる。
のぼる 「プファー」
28
おっさん臭い飲み方をしてしまった。
亜紀が、暑いから水分補給とか言ってたな!
もう一本買っておくか
自販機にコインを入れ
ドン・・・
ピーーー
ピーーー
バタン
コーラを取り出し、目的の場所に向かう。
(午前10時9分)
目的の場所についた。
なんというか、さすがに廃校になって数十年の月日が流れている
わけではなく、数年前に廃校になっている模様だ
立ち入り禁止の看板が置かれている
のぼる 「さすがにちょっと気が引けるけど行ってみるか!?」
辺りは草むらが茂っていて管理をされている様子もない!
(誰もいないよな?)
心配しながら周りをキョロキョロして鉄柵を超えて僕は中に入る。
この学校は窓ガラスも割れていなく、そこまでボロボロではない感じがした。
玄関から入ってみようかな?
ドアをいじる
ガチャ
ガチャ
ガチャ・・・・
29
ダメだ
開かない!!
ど、どうすればいいのだろう?
まさか、玄関のガラスを割るわけにはいかない・・・
不良じゃないんだから、僕にはできない
いったん、周りを隅々みてみよう。
僕は、周囲を探索しはじめた
後ろに、体育館。案の定
窓ガラスは閉められている様子がうかがえる。
ちょっと考えるか・・・
少子化で閉鎖とかネットで調べる限りはそう状況みたいだ。
調べているうちに、大量殺人があったみたいなことも書かれていた。
背筋がゾッとした。
でも、何故だ?
校舎を見る限りそこまで、古くない
疑問に頭を抱え僕は、学校を眺めている!
ふとした瞬間に、水鉄砲で僕は水をかけられる。
のぼる 「冷めてっ・・・」
(誰だ、いたずらしたの?)
ハハハハハ・・・・
後ろを見ると少年が水鉄砲をもってる。
そして、僕にいたずらしてくる
シューーーーー
シューーーーー
のぼる 「うわっ、やめろって!!」
服がビショビショになる!
30
のぼる 「こらーーーーー!!」
少年はニヤリと笑って逃げる。
たったたったったたった・・・・
頭にきた僕は、少年を注意しようと追いかけようとする
体力に自信あるほうではないが、少年は早い。
(トイレ近くのほうに逃げたな。 よし、捕まえて叱ってやる)。
(少年は油断しているうちに、背後から捕まえてやる)
ハハハハハハハハ。
っち 笑いやがって・・・
回り込んでくる隙に絶対に捕まえる。
一、二、三、、、それ、捕まえた。
のぼる 「こら、いたずらしたらダメだぞ!」
そういって少年を見ると、
少年は不敵な笑いをした。
僕は、ビックリして少年を突き放した
たじろいだ先に、少年は僕を窓ガラスに押っ付けてきた。
ガシャン、
バラバラバラバラ・・・・・
ガラスの破片が周りを散りばめる。
のぼる 「痛ってーーーーーー」
(あのやろう押しやがった!!)
絶対捕まえてやる。
噂の101怪談
31
あれっ?
ここは校舎内に入ったのか?
窓ガラス割れちゃったけど、中には入れたのか
バレなきゃいいけど、
あれは、僕がガラスを割ったわけではない・・・
そう、自分を納得させた。
少年のことが気になったが、
窓の外を見ると少年の姿はなかった。
少し罪悪感を覚えながら、僕は少年を探しつつ学校内を
探索することにした。
子供の顔が気味が悪く、ついつい
突き放してしまったのだ。
色々なことを考えながら、校内を見る
と、とりあえず、教室を見てみよう!
ガラガラガラ
シーーーーーーーーーン
そりゃ、誰もいないよな。
ま、当然か!?
教室は机が並べられており、綺麗に並べられている。
僕の学校は校舎はこの学校より古くさくて
なんともいい学校とはいえない!
廃屋の学校はそんなに古くないのは、何故なんだ、、、
そう自分に言い聞かせた。
32 鬼の仮面
僕は好奇心にかられ、夢中になっていた。
カチ、カチ、カチ、、、、、、
時刻 11時31分
どうやら、この学校の時計は時間を刻んでいるようだ
それほど、古くないから動いてても仕方ないか!?
転校するたびに様々な校舎を見てきたけど、
不気味なほど散らかっていない。
逆にそれが恐怖を覚える。
ネットは繋がっている
電波は悪いがなんとか使えそうだ
改めて、この学校に何があったのか
スマホを見て確認した。
何やら、(鬼)の仮面をこの学校に隠したと
記載されている
それは、いったいどういうことなのか?
疑問だった。
もし、そんなものがあるのなら
神社やお寺などで、キッチリと管理されているはず・・・
でも。。何故なんだ
考えれば、考えるほど混乱していく
33
そんなことを裏腹に、校内を探索をはじめた。
むーーーーー
むーーーーー
むーーーーー
体育館で、妙な音が聞こえてくる
そう、なんというか?
人の声なのか?
動物の声なのか?
奇妙な音がする?
行くべきなのか?
行かないべきなのか?
迷う自分がいた。
ここには、誰もいない!
な、何怖がってんだ、、、自分。
ここでも、根性なしの性格は嫌だ
ここでは、自分が主人公なのだと言い聞かせ
体育館に行くことにした。
しかし、ながら体育館に近づくにつれ
むーーーー むーーーー むーーーー
近づくにつれ、音は小さくなり
静けさ包まれた。
何だったんだ?
あの音は、、、、
34
急に音が無くなり、気のせいなのか?
そう感じた
その場所を離れようとすると、
むーーーーー
むーーーーー
むーーーーー
また、微かに聞こえてきた
間違いないと、思った僕は、振り返って
辺りを探ってみる、
ゴンゴンゴン
壁を叩いてみた・・・・
ここは違う。
床はどうだろう?
ドンドンドン
と叩く。
ここも、違うのか?
一息つこうとしていた。
急に、体育館の入り口から子供の声が聞こえた!
少年 「おっさんのバカ・・・」
おっさん? 僕は学生だぞ!
のぼる 「誰が、おっさんだ!」
頭に血がのぼった僕は頭にきた。
たしかに、少年からみたら年上だしおっさんに感じるのだろう!!
少年は馬鹿にした笑いをみせる。
し、しかし、ゆるせん
怖さと怒りが交差して、
少年を追いかける!
のぼる 「まて、こらーーー!」
少年 「おっさん、おっさん・・・・」
35
さすがに5、6歳のガキに言われるとムカムカしてくる
子供の脚力は想像以上に早く
追いかけるのがやっとだ。
(階段をのぼったのか?)
よし、いくぞ。
一瞬 僕はぐらつく、、
どうしたんだろう?
どうやら、普段から運動していない僕には
体の限界がきた。
年寄でもないのに情けない。
つくづく自分のダメさに呆れがさした。
イテテテテテ、、、、、
恐らく、筋肉痛かな!
今日は、本当にツイてない
子供には馬鹿にされるわ、体力不足で筋肉痛かよ!?
これじゃあ、少年に言われた通り おっさんじゃないか!!
情けなくて涙が出そうになる。
手すりに手をつけながら、上っていく。
(よし、ゆっくり、ゆっくり)
一歩ずつ、、、一歩ずつ、、、
(ふーーーーー)
溜息をつき
階段をようやく、上り詰めたところに少年の姿が見えた。
しかし、気の弱い自分は捕まえて暴力できない性格。
36
子供を見つけた先に図書室がある。
どうやら、僕はその、少年にヨバレテいるように感じる
近づくにつれ、悲しい表情をする少年。
さっきのいたずらのことで怒りたい気持ちもあるが、
何故か見ていると切ない気持ちになった。
すると少年は、
図書室に入っていった!
後を追いかけながら、そっと図書室を覗いてみる!?
(つーーーーーーーーん)
のぼる 「うわっ くさーーーーーい」。
異臭がして鼻がツーーんとする。
なんというか、血生臭いにおい
人の血の匂いだと・・・・・
この学校はやっぱり変だ!!
少年の行方を目で探る
のぼる 「いた!! そこで待ってろ! 僕も行くから!」
少年を呼び止めて、子供の近くに歩み寄る。
少年は床にある隠し扉を開けて、先に入ってしまう。
のぼる 「えっ そんなところに隠し扉あるの?」
と驚きを隠せなかった!
(無視したな!)
また、フツフツと怒りが増してきた。
その場所を離れようとすると、
むーーーーー
むーーーーー
むーーーーー
また、微かに聞こえてきた
間違いないと、思った僕は、振り返って
辺りを探ってみる、
ゴンゴンゴン
壁を叩いてみた・・・・
ここは違う。
床はどうだろう?
ドンドンドン
と叩く。
ここも、違うのか?
一息つこうとしていた。
急に、体育館の入り口から子供の声が聞こえた!
少年 「おっさんのバカ・・・」
おっさん? 僕は学生だぞ!
のぼる 「誰が、おっさんだ!」
頭に血がのぼった僕は頭にきた。
たしかに、少年からみたら年上だしおっさんに感じるのだろう!!
少年は馬鹿にした笑いをみせる。
し、しかし、ゆるせん
怖さと怒りが交差して、
少年を追いかける!
のぼる 「まて、こらーーー!」
少年 「おっさん、おっさん・・・・」
37
ゆっくり、少年が降りていったところにいく。
(こんな所に隠し扉が・・・・・)
鼻がツーーーーーンとした。
のぼる 「うわっ、、また生臭い匂いがする」。
よく、こんなところにあの子供は行けるな、、、、、
気がかりになって匂いをこらえて、階段を降りることにした。
幸いにまだ、明るい時刻だからそんなに暗くなく
何とか、目を凝らせると辺りが見える!
暗い所と明るいところがある
恐らく電気は通っているみたいな感じだ
のぼる 「おーーーーーい 少年、どこにいったーーーーー」。
叫んではみるものの、音沙汰がない!
何度も何度も叫んでみる
しかし、反応がない!
人の気配すら感じない
疑問が増えるばかりだ。
もう少し進んでみよう、
その先になんというか、通路の先に一つの部屋が見える
きっと、ここだな!
部屋は一つしかない
ここに、居ないはずがない
そう確信した僕は、子供を怒るつもりで部屋のドアを開けた!
部屋は灯りに包まれている。
38
少年はそこにいた。
よし、今までのこともあるし叱ってやるべきだろう。
年上で当然の行為だ!
のぼる 「こらーーーーー、いたずらして、ごめんなさいは・・・・」
少年は微動だにせず、後ろ姿で何かをいじってる。
何を考えているのか?
さらに、不気味さも増してくる
ゆっくりと少年の方に歩み寄る
微動だにせず、
急に振り向いた少年に僕はビクっとした!
のぼる 「な、なんだよ?」
小さい箱を持って、僕に差し出す
少年 「これあげる」。
のぼる 「い、いらないよ・・・・!」
少年は僕の手をつかんで、箱を僕の手に持たせようとした。
のぼる 「やめろよ!!」
しかし、少年の力とは思えないほどの力で
僕の手を掴む。
のぼる 「わかったから、放せ、、、、、」
急に手放した少年。
その勢いで自分は転んだ。
ズサーーーーーー、、、、
のぼる 「いててててて・・・・」
膝をすりむいたようだ。
39
そっと僕に近づいてきて箱を渡す。
すると、少年は
少年 「今度は君だね・・・・?」
不思議なことを言い放った。
悲しげな表情をする
のぼる 「君ってなんだよ!?」
(何を言いたいんだコイツ!)
少年 「君、101怪談するんだよね?」
(えっ僕は101怪談の話してないぞ・・・・?)
のぼる 「ま、待って、なんでその怪談のこと知ってるんだ!?」
少年 「それ、怪談するときに使うから・・・・・・」
少年は奇妙なことを言い出した!
のぼる 「怪談の時使う? この箱の中に入っているものを使うのか?」
少年はコクりとうなずいた。
少年 「もう、それを手にしたから、後戻り出来ないよ!」
のぼる 「こんなのいらないよ・・・・・」
動揺した僕は、パニックを起こした
少年 「開けてごらんよ!」
のぼる 「嫌だよ!」
少年 「怖がりなんだね」。
僕を挑発しているように感じる
40
のぼる 「なに~?」
ムキになって返事をする・・・・
少年 「箱の中に使い方のメモが載ってるよ」
苦笑いをして笑いをこらえる
バカにされてるのか?
いつもながら、不良たちには怖くて言い返せないが
5歳くらいの子供に言われると、それは、それで腹が立つ!
のぼる 「いいか、中身を見てやるから、その笑いをやめろよ!!」
強く気持ちの籠った言葉で言い返した。
のぼる 「1,2,3,、、、、」
箱のふたを開ける
(な、な、なんなんだ・・・・?)
意識が遠のく、熱中症か?
飲み物を飲みだし気持ちを落ち着かせる
これは、明らかに変だ!
あっ あれ変だ、、、、目が回る。
グラグラグラ
(ち、ちからが入らない・・・)
壁に手を伝い歩こうとした
目がグルグルして、
のぼるは意識を失った。
希望を失ったような感覚なのだろう
噂の101怪談
41 ・・・・・僕は、何をしにここに来たのだろう?
夢を見てるのか?
バカバカしい。
ふわふわした気持ちになる!?
これは、いったい何なのか?
そういえば、さっき少年と揉めていて
箱を開ける 開けないと
言い合っていた気がする。
どっちも子供なのだろう・・・・
なんか、どことなくイライラする・・・・
何かを壊したい感情に陥った。
のぼるは無意識にイスを投げ出した・・・・
ガシャーーーーン
鏡が割れる音がして、
ハっとして我に返った。
のぼる 「あ、、、あれ、僕は何をしていたんだ・・・・」
無意識にイスを投げたことに驚きを隠せない。
(じ、、自分じゃない気がした)
僕は、こんなことする性格じゃないだろ!
ただの気の迷いなのか?
そう思いながら自分を納得させた。
そういえば、
(あれっ、少年の姿が見えない・・・?)
周りをくまなく探してみる。
42
そういえば、
(あれっ、少年の姿が見えない・・・?)
周りをくまなく探してみる。
どこにもいない・・・・!?
あいつ、何処に行ったんだ?
手ごたえもあったし、幽霊じゃないよな?
怖いな。
小声で呟く。
それより、今何時なんだろう?
スマホを見て、
・・・時刻 15時10分・・・
結構時間が経った気がするな
壁に肩をつけ、辺りを手で探る。
ゴン・・・
(何?)
のぼる 「あれっ、、、箱がある!?」
(あれは、夢じゃなかったのか・・・?)
・・・次は、君の番だ・・・
あの不可解な言葉が気になる。
とりあえず、考えても仕方がない、
ゆかりはこういうの詳しそうだから、彼女に聞いてみよう。
ただ、、今の現状を
僕はどうしていいかわからず、中身を空けずに持ち帰ることにした!
さすがに、この学校には何か
あったのかもしれない。
そんな不安を抱きながら図書室に戻る。
43
ゆっくり歩きながら、図書室に入ると太陽が眩しくて
外にでたんだなと安堵した。
のぼる 「あれっ、少年はここにもいない・・・・!?」
僕の妄想ではないだろうか?
不安な気持ちになった。
あの感触、リアル感は人間そのものだった。
夏とはいえ、暗くなる前に帰えろう
足の痛みは、それほど酷くないようだ。
ただの運動不足で痛かったのだろう
ガラス越しにジャンプをして、
校舎に出る。
少年の存在を気にしつつ、僕は逃げるように箱を持って
自転車につけて帰ることにした。
ふと、自転車に乗り考え事をする。
それにしても、ガラスを割っちゃった!
どうしよう・・・
怒られないといいが、、、
(いや、怒られるだろう・・・)
これは仕方ない、事情を話しても信じてもらえるかが疑問。
僕は、(ただ、ただ、冒険がしたくてこんなことになっちゃた)
(こんなのただの言い訳にすぎないか・・・?)
そう考えると自分は子供なんだと思い知らされる!
今日1日あったことは、なるべく
あまり人に喋らない方がいいな。
子供だからって何でも許されるわけではない・・・
44
でも、それが、何とかの言い訳とか通じないだろう。
頭を抱えながら、
全てを振り切るように自転車をこぐ。
スーーーーーーーーーー
スーーーーーーーーーー
日は暮れそうな時間になってきたので帰宅した。
ドアをガチャって開ける。
母 「のぼる、友達と遊んできた?」
(微笑ましい笑顔で僕に笑みを見せる)。
のぼる 「そ、そうなんだ・・・・友達に町を紹介されて
色々まわった」。
嘘をついて、苦笑いをした。
母 「そう、それはよかったね、また友達と出かけてきなさいね」
優しい声で僕につぶやく。
(さすがに、今日の出来事は親にも言いたくない・・・)
というか、言えるはずがない
小心者の僕が学校での出来事に親に迷惑がかかるし
・・・・言いたくない!
夕飯を食べてから、すぐさまに部屋に閉じこもる。
箱をベットにおいて、頭を抱える
1日のことを考えていた。
45
悩んで解決できるほど、僕は完璧じゃない
とりあえず、机の引き出しにしまってあるノートを取り出した。
ノートに今日の出来事を書いてみた。
自転車で外の空気に触れる・・・
亜紀と偶然出会う・・・
自販機でジュースを買う・・・
廃屋の学園にたどり着く・・・
少年にいたずらされる・・・
押されて学校のガラスが割れて侵入・・・
そこで、少年を探す そして学校を探索・・・
体育館で音がする・・・
少年に怒る・・・
追いかける・・・
足を痛める・・・
図書室につく・・・
隠し扉に行く・・・
少年から箱を貰う・・・
こんなところだろう。
そう、そこに置いてある箱に入っている鬼の形相をした仮面。
(これはいったい何なのだろう?)
少年の言葉が脳裏をめぐる
少年 「次は、君に番だね・・・・」
不可解な言葉が、僕の好奇心を揺さぶる。
・・・・そうだ、ネットでもう一度調べてみよう・・・!?
46
パソコンをカタカタ打ち始めて
目を凝らしてサイトを覗いてみる。
(鬼の面の怪奇)
廃屋の学園は封鎖されており
地元民は、近寄らないと記載されている
のぼる 「何があったんだろう・・・?」
さらに、目を通していくと、、、、
怪談話はしてはいけない・・・・?
どういうことだ・・・・?
絶対に・・・・・・・XXXXXXXXXX
だめだ、これ以上情報はつかめなかった!
好奇心旺盛だが、僕には調べる手立てはない
やはり、ゆかりに相談した方がいいのだろうか!?
ベットに置いている箱をみつめる・・・・
きっと、これのことなのかもしれない・・・
しかし、重要なことが書かれていない
ちょっと、身震いをした。
なんというか、図書室の奥の部屋で暴れた
自分には驚かされた・・・・・
自分ではない何かが暴走したような感じ。
警察に届けるわけにもいかず、僕は箱とにらめっこしていた。
47
疲れたのか・・・・・
僕は、箱をどけて、無意識に眠りについた。
・・・・いったいここはどこなんだ・・・・
あれっ、、、、
机に僕は座っている。
授業中だっけ・・・・!?
つかさ、ななみ、亜紀、ゆかり
いつもの調子で勉強している人と
勉強してない人たちで別れてる。
まあ、いわゆる、僕の学園では普通の出来事なのだ!
ゆかりと亜紀は授業中はまじめに勉強している・・・
一方、ななみとつかさは、遊んでいる・・・
僕はいつも通り、勉強を中途半端に聞いては
ノートに文字を描いていた。
のぼる 「絵でも、描こうかな!?」
(小声で呟いた)
女性を描くのは飽きてきたし、
子供でも描いてみようかな・・・
カキカキしているうちに、
どこか、見覚えのある子どもの顔を書いていた。
のぼる 「うわっ・・・・・?」
(これって廃屋にいた少年の顔じゃないか?)
48
目をこすり、自分の描いた絵を何度も見直した・・・・・
あの野郎、僕にひどい仕打ちしておいて忘れるわけがなかった。
眉をひそめるように考え込む
あの出来事は夢だよな・・・!
僕は、そうに違いないと勝手に自分で決めつけていた。
つかさ 「おい、のぼる!?」
僕に、紙くずを投げてくる。
のぼる 「えっと、なんですか?」
ななみ 「えっと、なんですか? だって・・・・・」(笑)
いつもこういう嫌がらせはなれている。
しかし、何故だろう?
なんというか、みんなの顔が歪んで見えるのだ
幻をみているように感じる
人一倍警戒心が強い僕が言うのもなんだが、
現実の世界とはいえない光景。
あれっ、なんか
つかさ、ななみ、亜紀、ゆかりの顔が
どこか可笑し気に目に映る。
のぼる 「これは、少年だ!!」
僕はビックリして、教室の席を急に立ち
授業を投げ出して、外に逃げる。
49
そして、焦って、トイレに逃げ込む。
ど、ど、どうしたんだ・・・・?
サークルメンバーの顔が少年の顔に見えた
僕は、おかしくなったのだろうか・・・・?
そ、そんなはずはない。
だってあの出来事は夢なんだ
そう胸に言い聞かせている
そうじゃないと、僕ではいられなくなる!!
のぼる 「だって、おかしいよな?」
いつもの風景は変わってないのにビビるだろ。
背筋がゾクゾクした。
やがて、チャイムが鳴り響く
うーーーーーー
うーーーーーー
授業が終わったようだ。
休み時間に入った
男子生徒は
トイレに入ってきた。
恐る恐る、隙間から学生たちをのぞき見した。
あれっ、
顔は普通じゃん。
僕の錯覚だったのだろうか?
一度、クラスに戻って確認してみよう。
挙動不審になりながら、ひっそりとクラスに向かう
えっ、、みんな何も変わらず
日常生活を送っている。
少し疲れていたのかな・・・・
50
目をこすり再確認してみる!
どうやら、僕が間違っていたようだ。
きっと昨日の疲れで、錯覚していたに違いない。
僕は、そう信じてクラスに入る。
1時間、2時間、3時間・・・・・
時間が経ってクラスのみんなは帰ったのか・・・?
あれから、何時間も時間が過ぎたのだ
当然といえば当然か!?
少年のことなど忘れてしまっていた。
なぜなら、夢の中だということも気づかずに過ごしたからだろう。
ピピ、ピピ、ピピ
6時30分
朝、目が覚めた!
ベットで横になる。
のぼる 「あれっ、箱がある」
昨日の出来事とはいえ、気味が悪かったがちょっぴり覗いてみた。
鬼の面だ
なんというか、最初観た時より怖い感じがしない。
僕は何におびえていたのだろう。
そんなことを考えていた裏腹に、ゆかりに相談すること
そうだ、、、、ゆかりに相談しなきゃ。
僕は、思い立ってご飯を食べずに登校した!
51~